変な奴2-4

奴は「でも、あの時に、ある人に言われたよな“売名行為”だと」

「人は、それぞれ考え方が違うから自分では良いと思っても

他人から見ると違う見方をされるのだよ」

 

「確かに言われた、でも自分は何も求めていなかったから

言った人を心の小さい奴だと思っただけだよ」と言ったが

あの時の私は“俺が選挙にでも出る気持ちがあるなら

売名行為かもしれないが、何の利益も考えていないのに、

そんな事をよく言うなと多少腹が立った“

 

その時は、私の私財で行っていたので、1年で挫折してしまった。

 

奴は「お前ね、自分を買い被って居たのだよ、あの頃は」

「自分の頭の蠅も追えないのに、ボランティアなんて考える事態が

間違っていたと思うよ、だから1年間で挫折したのではないか

俺からすると、自分を分かった人がやるなら分かるけど」

と私の顔を覗き込んで言いやがる。

 

私は奴の目を見ながら、言い返したいが、言葉が出なかった。

 

奴はたたみ掛けるように、「その後に海外にボランティアとして

行ったよな、だけど、あれは自分に、いきずまったかららだよな」

 

私は「確かに、いきずまった部分があった、大手ゼネコンで

契約社員として働いていて、通産省関連で良いシステム計画に

助成金を出す案件が来て、私の計画案が通った、1年、1億で

3年間で作る環境システムだったのだ」

 

奴が「なぜに、そのシステム構築できなかったのだ」

 

「それがクダラナイ事で上と揉めてね、あの事は思い出したくもないね」

と私が言うと

 

奴は「聞きたいね、どうせ、お前の性格だから上に文句を言ったのだろう」

 

私はムッとした顔をして「違う、俺は、あのシステムを自分の最後の

大きな仕事にしたかったのだ、だから気合も入っていた」

 

奴は「それなら何故、駄目になったのだよ」とたたみ掛けて言って来た。

 

私は「あまりにも、くだらないので話したくないな」と答えると

 

奴は「どうせ、お前が、語拓を並べたからなのだろう」と言って来た。

 

私は「語拓だと、違うよ、本当にくだらない事なのだ」と

奴の言葉にイラついて来た。

 

「それなら理由を言えよ、くだらないかは俺が判断してやるから」と

ぬかしやがるので、私は、その事を言いだした。

 

これは私の欠点であるが、相手に挑発されると乗っかってしまう。

(37)

Leave a Reply

*