変な奴2-10

私は「本当に頭にきて、札幌に帰ったのだ、その頃は札幌に

マンションを借りていた。

函館に帰って車いす人達にボランティアやっていたが、

私財も無くなり、仕事をしなければと思ったが

函館じゃ仕事が無いので、札幌の専門学校から話があって、

移り住んで働いていたが、そこで問題があり専門学校を辞めて

商工会議所が運営している専門学校から、情報処理の国家試験の

請負役的で教えて、実績を付けたら他の専門学校と短大から

口が掛かって来て教えていた。」

 

奴は「そこで東京のシステム会社からハンテングされて

札幌の支店長をやってたのか」と私の過去を言いだした。

 

「そう、でもハードだった、札幌と湘南の2か所を任されて

1週間ごとに東京、札幌の生活を繰り返していたので

体力的に大変だったし、もともと血圧が高いので

体力的に問題があったが、何とかやっていたな、あの時は」

 

奴は「それが、何故に大手ゼネコンなのだ?」

 

「オイルショックがあったろう、あの頃、多くのシステム関係の

会社が窮地にたって、倒産や撤退するのが多かった。

私の勤めていた会社も札幌から撤退した。

その頃、専門学校で教えていた情報処理試験に合格した連中を

会社に入社させていたのだが、皆、東京には行きたがらず

私も入社させたのに、責任を感じていたし、自分なりのけじめを

付けたくて他の会社などに紹介したりしていたのだ。

その頃、懇意にしていた会社に紹介したりしていたので

私の住居地は札幌だった。

その中の取引している会社から、東京で仕事をしてくれないかと

頼まれて、東京に出たのだ。」

 

奴は「そうだよな、急成長したコンピュータ業界は体質的に

固定的な資産を持てないというか、人材が資産だったから

価値のある資産を持っていないから、倒産や縮小して我慢した

時期だったよな、お前が良く知っているか、

お前は“この業界は紙と鉛筆と自分の頭があれば稼げると”

良く言っていたよな、だけど、お前は金儲けが下手なので

自分の会社は手放したよな」

 

「それは余計なお世話、俺は技術屋なので、自分の技術を

伸ばしただけだよ」と不貞腐れて言った。

 

奴は「話は前に戻すけど、例の大手ゼネコンはどうしたのだ?」

 

「俺は頭にきて、札幌に帰って来たのだ」

 

奴は「それではシステム未完成か?」

 

「うん、でも札幌まで迎えに来た。」

 

奴は「馬鹿か、また、迎えに来たのか?」

 

「俺も、相手にしたくなかったので、断った、

それでもしつこく言うので、分かりました月100万くれるなら

やりましょうと言ったのだ」

 

「お前馬鹿か、月100万て、20年以上前で100万と言ったら

相手が出すわけないだろう」とあきれ顔で言って来た。

 

「俺も断る為に言っただけだ、相手は1度、東京に帰って相談すると

言って来た、当たり前だよな、そんな膨大な金を即答できないからな」

「でも、それで良いと返事が来たのだ」

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