20代の頃書いた文

人の心は川の流れのように変わる。 人は幾度か、その流れを止めようとするが 流れは止まらない。 川の流れは、ある時は大きな岩にぶつかり水しぶきを上げ ある時は川面に、時を止めるように、ゆるやかに流れ、 人を落ち着ける。 だが流れも停止する事は無い、人の心のように変化を重ね 木々を倒し荒れ狂う激流となり、人を教えて行く。 人は、その流れに反抗しようとするが、流れは自分を主張して 次の流れを作り出す。 人は流れにまかされながら、自分を見つめる。 流れは人を教えながら、流れに乗せて行く。 人は自分の流れを変えようとするが、流れは、それを許さない。 流れは人を教え、鍛え、苦悩を与えて、大海に流れて行く。 流れは人の教師でありながら、人の反面教師でもある。 人は逆らいながら、自分を見つめなおす。 流れは何時しか止まる。 流れは労働者であり、哲学者であり、人の理解者であるが また、反発者でもある。

 

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